通常、モデル製品を決めて品質改善のプロジェクトを発足させるのですが、例えば不良率が1%改善した時に、いったいいくらの効果金額が出るかわからないというのです。
製造コストは成り行き任せか、どんぶり勘定で、製品個別の原価がわかっていないのです。これでは品質改善以前の問題です。工場管理上、ある程度製造原価を把握してないと、経営戦略上も困るでしょうにね。
ある会社では100万円単位の商品にもかかわらずわかっていないとか、別の会社では製品数が数百種類あってわからないとかありました。
営業も、利益率の高い製品はバンバン売りたいし、赤字の製品は売りたくない。値段交渉では自社製品をどれくらいまで値引きできるかわかりませんから、とても困るはずです。
製品別のコスト戦略は、個別原価計算をして現状を把握した上で、目標原価を設定し、このギャップに問題意識を持つことです。
個別原価計算は段階があります。私の考えているレベル(段階)は下記の通りですので、御社のコスト構造の把握がどの程度か自主点検してください。
レベル1:製造コストは成り行き任せか、どんぶり勘定に近い管理でしかない。
レベル2:材料費、加工費、作業ランク、出来高管理などの計算はできるが、粗く信頼性は非常に低い。
レベル3:原価資料が把握され、工場の管理運営(採算管理、生産効率向上など)に活用されている。ただし、運営や精度に問題がある。
レベル4:原価計算・把握の仕組みが製造工程内で必要機能として確立され、個別原価まで把握できている。
レベル5:目標原価が設定され、製品別コスト戦略の強力な推進・実施ができている。
いかがでしょうか? 品質改善の前に、個別原価計算がきちんできているか確認してください。
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