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基本機能より、まず目的機能で


目的機能とは、製品や工程に要求される役割をいいます。

自動車では「走る、曲がる、止まる」になります。走りたいときは、アクセルを踏みます。「アクセルを踏む」が信号(入力)、「速度」が特性値(出力)となります。
アクセルを踏んだ時、路面が雨でぬれていたり、タイヤの空気圧が抜けていたりすると、いつも同じ速度が出るとは限りません。このような条件を誤差といいます。

基本機能とは、目的機能を実現させる物理的メカニズムです。目的機能の上位の概念です。
「走る」であれば、ガソリンを燃焼させて、機械エネルギーに変換することが、基本機能と考えられています。

品質工学(タグチメソッド)では、基本機能での研究を勧めています。しかし、簡単なことではなく、とても難しいのです。初学者はまずここで、挫折します。

私自身は、焼成工程のコンサルティングを指導した時に、寸法(目的機能)を特性値にして1回目の実験を行いました。すると第三者の方に、電力などのエネルギー(基本機能)で検討すべきでは?と言われました。正論ですが、基本機能に対して再現性のある評価方法を確立するだけで膨大な時間がかかります。それだけで研究テーマになります。

目的機能ならば、ほとんどの場合設定できます。目的機能で評価するだけでも、十分大きな効果が得られるはずです。目的機能でうまくいったら、次に高いレベルを狙って基本機能を検討した方がいいと思っています。その方が実務的ですしね。
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管理人

品質改善コンサルタント-羽根田 修

羽根田修

ものづくりにおける不良低減・歩留り向上を支援するコンサルタント。
改善の視点や、品質管理、タグチメソッドといった手法を一緒に実践するため、クライアントの人材育成にも貢献している。

詳細プロフィール→  羽根田 修

羽根田が所属するコンサルティングファーム→  会社概要

羽根田運営サイト
3s4s5s.com
ものづくりにおける5Sの考え方や活動方法を提供するサイト。

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