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品質改善計画書は問題解決型QCストーリーで
品質改善計画書は工場内で発生する品質問題に対して、どう改善していくかを書いた計画書です。想定場面は
・お客様から品質クレームがあって、その対策を求められた。 ・製造部門で頻発する不良の対策を工場長や本社に提出しなければならない。 ・課内で主体的に取組むために品質改善計画を作りたい。
等々。品質改善計画書に具体的に書く項目を紹介します。
・品質方針:工場の掲示板に貼ってありませんか。品質保証部に聴けばあるはずです。「品質方針を意識してやってますよ」とアピールしておきます。 ・現状の問題点、取組む背景:どんな問題を解決したいのか、品質改善計画書を書くに至った経緯。 ・品質目標:今回の問題に対してのゴールを決めます。できるだけ数値目標にします。 ・責任者と部門名 ・改善実績・取り組み状況:毎月報告する必要があれば、この項目に現在の進捗状況を説明します。 ・月別の作業計画:いつまでに何をするか。
月別の作業計画を具体的に書かなければならないのですが、ここは問題解決型QCストーリーが良いです。
問題解決型QCストーリーとは、品質の不具合、不良のような問題を解決する(理想に近づける)ための品質管理的な手法(手順)です。
問題解決型QCストーリーの手順と内容を簡単に紹介します。問題解決はこのパターンで取組むのが王道で、「進め方はこの通りだね」と思って頂けるはずです。
1.テーマ選定:改善に取り組むテーマを決めます。 2.現状把握:テーマに関する現状の実態を把握します。現状の悪さ加減をベンチマークとしてデータ収集する。 3.目標設定:現状をどれだけ改善するか目標を決めます。 4.活動計画の作成:活動メンバーや期限、大まかな手順を決めます。 5.要因解析:問題を起こしている原因を追究します。 6.対策検討:原因に対する対策を検討します。 7.対策実施:対策案を実行します。 8.効果確認:対策の効果を検証します。 9.標準化:効果の確認できた対策案を標準化し、再発防止します。 10.今後の計画:未解決の問題や継続対策中の問題を整理し、今後の対策を立案します。
1〜4は品質改善計画書に盛り込む内容です。5から月別の作業項目に落とし込んでいきますが、どれ位の時間かかるかわからないの一般的で、エイヤと決めるしかありません(AY法という)。期限を決めてから逆算して下さい。
もっとも時間が読めないのが、要因解析です。原因がわかれば解決できたも同じです。しかし、なかなか原因までたどり着けません。未知の要因がほとんどだからです。そこで、要因解析を体系的にアプローチする手法として「直接原因追究法」があります(この話は別途)。
ここまでで、品質改善に取り組む準備ができました。周到な準備、関係者への巻込みは大切ですから、品質改善計画書を核として改善を進めて下さい。
以上
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交互作用・主効果とは
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