製品難易度
技術的な難易度を定量化しよう
同じような製品でも、同じ品質をだすのに、技術的な難しさが違う場合があります。例えば「色鉛筆の黒色と金色」があるとします。黒色より金色の方が技術的に難しいはずです(たぶん)。
経験と勘で難しいというのはやめて、「お金」のような、ものさしの概念を品質に持ち込み、「技術的な難易度」として定量的に表せないでしょうか。
黒色:1点 < 赤色:5点< 金色:10点 の順に難しいというようにです。
難易度は、営業、開発、製造で共通認識をはかる上で有効です。実際、品種が多いほど、部門間の認識がバラバラなものです。
営業では簡単に作れると考えて受注したのはいいけれど、実は製造するのにとても難しく、コストがかかるようなことがあります。その逆もまたあります。
技術的な難易度の定量化は複雑な製品ほど時間かかります。形状が単純で、製品数が少ないほど、難易度は簡単に定量化できます。
ただ、難易度を作り出すことが目的ではありません。難易度を改善の切り口にしたいだけですから、時間をかけすぎるのはナンセンスです。ある程度、製品の難易度がつかめたらOKです。
そして、難易度が高い製品を改善対象とするのが理想です。難易度が高い製品を改善できれば、他の製品も水平展開できるといった仮説が立てられれば、効率的に改善できるでしょう。
検討の手順
1.難易度の検討は、まず異なる部門のスタッフを集めて、「どんな製品が難しいか」「なぜその製品を難しいと思ったか」を議論することです。営業、開発、製造などの部門が集まると面白いですね。
2.そこで得た共通認識をもとに、難しい製品をリストアップします。
3.次にリストアップした製品の歩留まりを調べます。難しい製品の中で、歩留まりが高いものと低いものがあれば「なぜ有意差がでるのか?」検討します。
これが、改善の切り口になります。
難易度は製造方法によって違いますから、一品一様で考え出さなければなりません。
また、難易度ができたとしても、それを文化として根ざすには、トップの意識が必要です。これが一番、難易度が高いのです(笑)
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3ゲン主義より5ゲン主義
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